近畿大学実験棟(38号館)
- 工事種類
- 情報通信工事
- 施設用途
- 教育施設
- 竣工年
- 2007年
- 地域
- 近畿(大阪府)
[施工時の留意点]
1.遠隔講義システム
オンラインで、本部キャンパスと生物理工学部(和歌山県)、工学部(広島県)および産業理工学部(福岡県)間で遠隔講義を行うものです。
既存のテレビ会議システムを応用して設計し、教職員の皆さまにうかがったところ「黒板の文字が鮮明に写らない」「講義しながら操作をするのが難しい」等の意見があがりました。
画質の問題点をクリアーするため、従来のSD仕様(標準画質)に代わるHD仕様(高画質ハイビジョン)システムを考案し、黒板の文字だけでなく教職員や学生の表情もはっきりと映し出すことに成功しました。
2.マイク連動システム
講義中に学生が発言した際、各机に設置されたマイクに連動して教室内に設置されたカメラが作動し、発言する学生を正面の大型モニターに映し出すものです。
教員が学生を指名する際もタッチパネルで座席を指定するだけでその学生にカメラが向き、学生の机上マイクがオンになります。
この他、教材をモニターに映し出したり遠隔講義に必要な動作の全てを、手元の操作パネルやリモコンで簡単に行えるよう設計し、講義を中断すること無く操作できるようにしました。
3. 臨場感を高める
講義に参加する人の"目線"にこだわり、カメラの位置を工夫しました。
教員を撮影するカメラおよび相手先の映像を映し出すモニターを教壇正面の上方に設置し、教員の目線に合うように昇降できるようにしました。これにより教員が目の前の学生だけでなくモニターの向こうの学生にも語りかけているようになりました。
次に教室内の学生を撮影するカメラも、教員に向かって発言する学生の表情を正面からとらえるよう設定しました。