岐阜県関市の山中にあるゴルフ場の跡地に建設された、関市さくらメガソーラー発電所(最大発電容量8,390kW)が2020年6月に完成しました。当社は、同発電所の建設工事を行いました。
今回の工事は、特高および高圧の配電線を全て架空配線にした点が特徴です。電力会社の電力系統と接続する連系点が山の奥にあったため、連系点の近くに特高開閉所を設置し、そこから約0.5km下った場所に特高変電所を設置しました。そのため特高開閉所と特高変電所の間約0.5kmの距離を結ぶ送電線(77kVケーブル)ルートを設けることになりました。計画では送電線の敷設を地中配線で行う予定でしたが、地質などの理由から最短ルートを確保できず、大きく迂回ルートを設ける必要がありました。そこで、当社の得意とする架空配線でルートの敷設を行いました。架空配線で行うことにより、地質などの影響を受けずに最短ルートが確保できたため、試算上は、地中配線でルートを建設する場合に比べ約35%のコストダウンが可能となりました。さらに将来この事業が終了し設備を撤去する際の撤去コストも約30%ダウンできると試算しています。しかし、架空配線にした場合、電柱により太陽光パネルに陰ができてしまう問題点がありました。そこで建柱場所の選定にあたり、何度も現場を調査し、電柱の高さと日照角度などから太陽光パネルへの影響が最も少なくなる建柱位置を割り出すとともに、十分な日照を確保できるようパネルの向きも十分に検討し、日照問題を解決しました。